研究会の目的
生き物の身体は本来、自然の摂理の中で調和しながら生きています。
医療先進国であるドイツでは、この自然の摂理に基づいた自然療法が、西洋医学と対立するものではなく、補完し合う重要な医療手段として発展してきました。実際にドイツでは、多くの動物病院において、西洋医学と自然療法が一体となって提供されており、再生医療や注射による細胞療法なども長年にわたって臨床に取り入れられています。
一方、日本では自然療法に対して「科学的根拠に乏しいもの」「西洋医学で対処できなくなったときの最後の手段」といった誤解が根強く残っており、医療現場における活用が十分に進んでいるとは言えません。
本研究会は、ドイツにおいて30年以上にわたり自然療法と再生医療の実践と研究を積み重ねてきた獣医師・クレス聖美先生の知見を基に、日本における動物医療の選択肢を広げることを目的に設立されました。科学的な裏付けを持つドイツ式自然療法を日本でも確かな医療として広めるため、有志の獣医師たちと共にその治療法を研究し、実践的な研修・指導を通じて、獣医師の育成および治療体制の構築を進めてまいります。
一頭でも多くの動物たちが、より質の高い医療を受けられる未来の実現を目指して、私たちは活動を続けていきます。

ドイツ動物自然療法とは
自然療法とは、動物が本来持っている自然治癒力を向上させることにより、病気の治癒、症状の改善、さらには予防をも目指す治療法です。
多くの薬を使う治療が一般的な日本では、自然療法はまだ何か特別な療法というイメージが強く、「興味はあるけれどよくわからない」「本当に効果があるのだろうか」「怪しい気がする」などの印象を持たれがちですが、ドイツでは長い実績を持ち、エヴィデンスに基づいた科学的治療法として認められています。
自然療法は医療の中の一つの選択肢として、単独でまたは一般治療との併用で多くの症例に用いられ、高い効果を上げています。一般薬の投与を徐々に減らしたり、長い期間ステロイドなどの一般薬を摂っている場合のデトックスなども治療の目的の一つです。
また、自然療法はターミナルケア(末期医療)にもとても効果があります。自然療法によって痛みや苦しみが改善され、大切なペットも飼い主様も穏やかな残りの日々を過ごすことが可能になり、さらにそれが余命の延長にも繋がります。

活動内容
獣医師向けセミナー開催
クレス先生による細胞剤の使い方を中心としたドイツ自然療方法の勉強会やドイツにおける最新診療技術の情報共有を月1回程度開催や各先生からの臨床状況などを行うことで医療レベル向上に努めております。また組織細胞療法の経験緒無い獣医師でもアーカイブによる初心者向け講義も閲覧可能ですので、参加希望の獣医師を募集しております。
LINEによる診療方針
獣医療現場では様々な病状に直面し、時には迅速な対応が必要な場面もあります。
獣医師をフォローするためクレス先生から診療方針や診療方法、また研究会メンバーによる臨床実績など活発な情報交換を行っており、経験の浅い獣医師や判断の難しい病状など研究会チームがバックアップします。
来日診療開催
クレス先生の来日に合わせ、来日特別診療を行っております。
直接クレス先生による診療を受けることが出来る貴重な診療となります。また獣医師メンバーのオンジョブトレーニングのの場としても最適であり、獣医師のレベルアップに貢献しております。